バルブレスポンプ
初販から半世紀、独自の技術で根強い人気のベストセラー。
適応材質
- パイロメット(ステンレス)製
- スワイゼン製
用途
化学プラント、排水処理設備の気液混合流体の移送に最適です。その他の用途についてはP11をご参照ください。
※気液混合流体…泡を含む流体のこと。
長所
真空度は600mmHgに達し、なおかつ流体を吐出する能力も持ち合わせます。吸上げ困難な溶剤も難なく移送可能。たった一度だけケーシング内に液を注入すれば、その後は、呼び水なしで運転することができます(何度エアー噛みしてもすぐに揚水可能)。通常の自吸式ポンプと比べ、自吸力(吸引力)が非常に強力です。
使用例
ドラム缶などの吸上げ移送に。
底まで余すことなく空気ごと吸上げます。また、途中で空気を吸わせても、ポンプを停止させることなく次のドラム缶の吸上げが可能です。
空気を含んだ液、粘性のある液の移送に。
洗剤によるアワ、タンクおよびピット液面の気泡、発泡性の液体、油類、溶剤などを排出できます。
濾液の抽出が1台で完結できる。
従来は真空ポンプ、真空タンク、真空カット、液受ピットなどの施設を必要としましたが、バルブレスポンプは吸い込む力が強いため単体での抽出が可能です。
ピットからの自吸揚液に。
通常の自吸式ポンプに比べて吸い込む力が非常に強いため、沸点の低い溶剤などに有効です。
(約90℃の温水も揚水可能)
バルブレスポンプの原理
- 右図のようなケーシング内に封液して運転すると、インペラーの遠心力により液が偏心して流れ、ケーシング内壁に沿って帯状の環流が形成されます。
- インペラーに三日月形の空間ができると、そこに空気が流れ込み、仕切板の中心を過ぎた後、三日月の中心に押し出されます。
- これに吸込口(S)と吐出口(D)を設けると、空気は(S)→(D)に連続的に流れます。
- つまり、ウォーターピストン作用によって空気を排出し、ポンプに液が入ってくると、渦巻ポンプ同様に連続して揚液を行うことができるのです。