製造工程
社内⼀貫体制による、クオリティの追求
わたしたちの強みは社内に鋳造部⾨をもち、素材の開発から設計・製作・加⼯・組⽴・試運転までを⼀貫して⾏うワンストップ・ソリューション。⽤途や使⽤条件などが異なる⾼度で複雑なお客さまのご要望にもしっかりお応えします。
01.営業
あらゆる情報をキャッチする先鋒部隊
当社の営業はセールスエンジニアリングを目指し、あらゆることにチャレンジすることを目標にしています。お客さまを訪問する際には、お客さまのニーズを探り、新商品開発への種を拾うことを心がけています。
当社では営業担当もメンテナンスの研修を受けているため、ポンプのメンテナンスおよびトラブル対応など業務は多岐にわたっています。
主な業務
- お客さまから依頼された見積書の作成
- 受注した案件に対する伝票の発行
- 設計部門への図面作成依頼
- 新商品開発に向けての立案
- お客さまからいただいた課題の考察・具体策および計画の立案
あらゆる案件において計画・実行・評価・改善のプロセスを担う営業は、会社経営の要でもあります。
02.設計
多彩なスキルと創意工夫でニーズを形に
設計部では、ポンプの製作に欠かすことのできない設計図面や仕様書などを作成します。ここで求められるのはニーズを正確に把握し、それに応えることのできるポンプを描くことです。その過程においてお客さまや社内のあらゆる部署と密接に関わることから、設計という仕事を進めるためには機動力や好奇心、緻密さが要求されます。
オーダーメイド品が主流の当社では、受注後にまずお客さま向けの納入仕様書図面や書類を作り、承認をいただいた上で正式な設計へと進みます。当社のポンプは基本的に一品一様ですが、既存品をカスタマイズすることもあります。
主な業務
- 営業活動への技術アドバイス
- 受注後の詳細設計
- お客さま用の納入仕様書図面の作成
- 社内工程用の組立図面および部品図面の作成・出図など
ほかにも社内規格の立案・整理や、技術的書類の作成・提出など担当業務は多岐に渡り、幅広い知識と技術を駆使しながらお客さまのニーズにお応えしています。
03.鋳造
高い技術力であらゆるパーツを3D化
鋳造とは、図面(二次元)を具体的な三次元の品物に変化させる、無から有を生む工程です。
金属材料を高温で溶かして砂型に流し込み、冷却し成形します。
この時使用する砂型を「鋳型(いがた)」、できあがった品物を「鋳物(いもの)」と呼びます。
複雑な形状、多種多様な材質に対応する技術が求められ、設計・加工部門と連携しながらお客さまの幅広いニーズにしっかりとお応えしています。
仕事の流れ
- 造型(木型を砂型に写し代える作業)
- 鋳込(溶けた合金を砂型に注ぐ作業)
- 熱処理(鋳物を炉に入れ、より強靭な製品に変化させる作業)
- 仕上作業(鋳物の表面を滑らかにする作業)
- PT試験(浸透探傷試験)(鋳物に不具合がないか検査する作業)
04.工作
精度と信頼を高めるクラフツマンシップ
工作とは、三次元になった品物を工作機械で、寸法の精度や品質を高める工程です。主にケーシング、吸込カバーおよびインペラーなどの部品を鋳物の状態から図面寸法にするために、切削加工をします。当社では複雑な形状や、多種多様な材質を使用したパーツが大半を占めるため、これらに対応する高い技術力が常に求められます。
加工の際には、品物を回転させながら削っていく「旋盤」や、刃物を回転させながら品物を削っていく「中ぐり盤」などを使用します。どの工作機械にするか、どの切削刃物を使用するかといった選定も大切なポイントです。
仕事の流れ
- 粗加工 (鋳物の一次加工)
- 仕上加工
- 穴あけ加工
- バランス加工 (インペラーのバランス加工)
粗加工の後は、鋳造部門と綿密に連携し、製品へと仕上げる細かな技術が必要となります。ポンプはひとつ一つのパーツを加工して組み立てたものですので、その仕上がりを左右するという意味で、この工程もやはり重要なポジションを占めています。
05.組立
ポンプを熟知するプロフェッショナル
組立は、文字通りポンプを組み上げる工程です。社内の工作部門や仕入れ先などから集まってきたすべての部品をひとつの製品に仕上げる最終段階であり、多種多様な型式のポンプを形にするための知識と技術が求められます。この工程においては100分の1ミリ単位の誤差で部品がうまく入らないことも起こりうるため、最初の寸法確認は特にしっかりと行います。
仕事の流れ
- 各パーツの確認 (部品単位での寸法測定)
- 塗装(鋳鉄・鋼板部の塗装作業)
- 部品仕上 (カエリなどを丁寧にヤスリで仕上げる作業)
- ポンプ仮組立(一度仮組立して寸法通り組立てられるかを確認)
- ポンプ本組立(一気にポンプ完成まで)
- 各箇所寸法測定 (主に外形寸法測定)
当社では、組立担当がお客さまの定期点検技術指導員としてアドバイスを行うほか、ポンプ修理やアフターメンテナンスにも対応するなど、社内の多能工集団として活躍しています。
06.検査
松田ポンプの品質と信用を支える監視役
試運転検査を行うこの工程では、できあがった製品の最終チェックと同時に、さまざまなデータの蓄積を行っています。また、当社ではお客さまのもとへ訪問して試運転の技術指導も行うため、この部署ではある種のティーチング能力のようなものも求められます。
仕事の流れ
- 検査工程の計画
- 完成したポンプの最終チェック
- ポンプの試運転
- 各種検査項目の測定・記録
- 合格書・試験成績書の発行
- 試験装置の保守管理
ポンプの規格や基準を遵守するという意味では、松田ポンプの“おまわりさん”的存在ともいえます。
07.出荷
製品を確実にお届けするフィニッシャー
すべてのチェックをクリアしたポンプを納品前にブラッシュアップし、出荷する最終工程です。
仕事の流れ
- 完成したポンプの清掃・乾燥
- タッチアップ塗装 (塗膜が剥離した箇所を再塗装)
- 養生・梱包
- 出荷用トラックの段取り
- 出荷
松田ポンプの製品としてきれいに仕上げ、関連部門と調整を行いながら、定められた納期にお客さまのもとへお届けするまでの一連の業務を担います。